―――――――――――――――――――――――――――――――― 『操心術外伝 〜綾河博士のHENTAI事件簿〜』体験版レビュー1 ※敬称略 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 体験版を体験した人:猿合奏(Game-Styleライター) STUDIO邪恋の新作は、大人気催眠AVG『操心術』シリーズの最新作『操心術外伝 〜綾河博士のHENTAI事件簿〜』。 ファンにはおなじみの迷ヒロイン・綾河 春生の大学時代を描いた外伝的作品で、 怒涛のストーリー展開とアブノーマルな催眠エッチの数々は、シリーズのファンならずとも絶対満足間違いなし! ◆ゲーム内容◆ 弊誌「Game-Style」新作ガイドの記事の通り、 本作『操心術外伝 〜綾河博士のHENTAI事件簿〜』は催眠AVGの名作『操心術』シリーズの外伝的エピソードで、 天才的な頭脳を持ちながら人格の破綻したクレイジーサイコヒロイン「綾河 春生」の大学生時代を描いた作品です。 シリーズにおける時系列は一作目と三作目の間の期間になっていて、単なるアホの子だった一作目と、 マッドサイエンティストに変貌した三作目のミッシングリンクを補完する注目のエピソードとなっています。ファンをして「別人じゃねーか!?」 「どうしてこうなった!?」と言わしめた変貌の理由や過程がいよいよ明らかになるという寸法です。 この体験版では物語のプロローグが遊べるのですが、プロローグですでにメインヒロイン全員とエッチが楽しめるという親切設計で、 このテンポの良さもシリーズの魅力の一つ。さらに、テンポだけでなくストーリー性の高さも見逃せない要素で、 プロローグからプレイヤーをぐいぐい物語に引き込む奥深いシナリオはさすがの一言。シナリオは、本シリーズをはじめ 催眠モノを数多く手掛けているベテランライター・おくとぱす氏が担当しているので、クオリティの高さは折り紙つきです。 体験版では選択肢もないので、スムーズに物語を楽しむことができますよ。 ◆ストーリー・シナリオ◆ 本作の主人公は、同じゼミの仲間から空気のように扱われている地味で冴えない大学生。しかし、物語の中心はあくまでも綾河 春生であり、 最初はそのエキセントリックな問題児ぶりで周囲を翻弄する様子が、学園生活と共に描かれていきます。なお、プレイすれば一目瞭然ですが、 この体験版だけで身に染みて理解できるくらい春生の頭と言動はイっちゃってます。まさに○○と天才は紙一重というやつです。 やがて、春生が催眠術やマインドコントロールを研究していることが明らかになり、主人公はひょんな事からその実験台にされてしまいます。 と言っても催眠術をかけられるのではなく、催眠術をかけた女性の“エッチの相手”として選ばれただけ。しかもその理由というのが、 好きでもない主人公に大切な処女を捧げるように操作できれば、完全なマインドコントロールに成功したも同然! というなんとも屈辱的なもの……。 悔しいやら嬉しいやらで複雑な気分の主人公ですが、結局は欲望に負けて春生の要求を飲んでしまいます。 モテない童貞男の悲哀がひしひしと伝わってくるこの辺りの描写は非常に秀逸で、私も大いに共感してしまいましたよ……。 ところがこの主人公、意外に行動派で、春生の隙を突いて逆に春生をマインドコントロールにかけることに成功します。 まあ、このまま命令されているだけでは話が進みませんからね(笑)。 ちなみに催眠術の手段ですが、過去シリーズでは“薬品”が主流でしたが、今作では“催眠誘導ビデオ”を使用します。 映像を見せられた女性はトランス状態に陥り、刷り込みによって意識や常識を書き換えられてしまうというものです。 マインドコントロールの理論や過程が丁寧かつ緻密に設定されていて、リアリティのある催眠プレイを楽しめるようになっていたのが好印象でした。 春生をコントロール下に置いた主人公は、催眠術の研究を続けさせると共に、調子に乗ってゼミの女性を次々と操ってその肉体を貪っていきます。 ここまでなら催眠モノとしてオーソドックスな展開と言えますが、そこはストーリー性の高さからコアなファンを持つ人気シリーズ。 メインヒロインと一通りエッチをしたところで、雲行きが一気に怪しくなっていきます。実はヒロインの一人が怪しいカルト教団の信者で、 その教祖と相対することになるのです! しかも、その教祖も催眠術の使い手らしく、シリーズおなじみ“催眠バトル”の勃発を予感させて体験版は終了します。 クリフハンガーの見本というべき、なかなかいい引きですね。うぅ、続きが気になる……。 ◆キャラクター◆ 原画はシリーズ初となる相川亜利砂氏が担当していますが、シリーズファンの私から見てもまったく違和感なく受け入れられました。 メインヒロインは“4人”とやや少なめですがいずれも個性的で、変人度MAXのマッドサイエンティスト・綾河 春生をはじめ、 人気者の優等生・中岡 清夏、ゼミの助手を務める知的美女・山里 秋穂、寡黙なクールビューティ・富隈 冬紬と、それぞれ違った魅力を持っています。 ただ、どのヒロインも額面通りに受け入れられない怪しい雰囲気を持っているのが気になるところ。 変人の春生は裏表はなさそうですがヤンデレっぽさが漂い、人気者の清夏はなぜか友達を「ベンジャミン」「ボビー」などと英名で呼び、 助手の秋穂はこの歳まで男性経験のない処女、寡黙美女の冬紬はカルト教団の信者と、それぞれちょっとした不安要素を持っています。 意外性がウリの『操心術』シリーズがプレイヤーの予想通りに進むなんてことはあるはずがないので、良い意味で我々を裏切って驚かせてほしいものです。 ◆エッチシーン◆ 体験版なので数こそ少ないですが、シチュエーションは催眠モノのツボをしっかりを抑えていて、 ヒロインの意識を改変して弄ぶという背徳プレイをしっかりと味わうことができました。 この体験版では純愛風のシチュエーションが多いのですが、羞恥的な“聖水プレイ”で愛情の深さを試したりするなど倒錯的なものもあったので、 製品版ではもっとアブノーマルなプレイも期待できそうです。 また、童貞でスケベな主人公が人生初のエッチに興奮し、胸を高鳴らせながらセックスに及ぶ描写が真に迫っていて、 彼のドキドキ感がこちらにも伝わってくるようでした。 初体験によって一皮むけた気分になり、自信が付いて態度が大きくなるところなんか微笑ましいやら気恥ずかしいやら……。 これも、おくとぱす氏の巧みなテキストによる催眠効果なのでしょうか?(笑) ◆総括◆ シリーズ初の外伝ではありますが、人気ヒロインの綾河 春生をメインに据えていることもあり、 『操心術』シリーズの一つとしてコアなファンも十分に楽しめると思います。 ストーリーや演出も非常に凝っていて、第三作目『操心術3』のようなシナリオに対するこだわりも感じられました。シリーズファンなら絶対満足間違いなしです。 また、個人的にはBGMが気に入っていて、8bitマシンを彷彿とさせるテーマソングや軽妙なBGMが、 ダークとコミカルの融合という本作独特の雰囲気を醸し出していると思います。こちらもぜひチェックしてみてくださいね。 |